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松本式人事制度の特徴

1.業績が向上する


人事制度の中心である成長シートは、優秀な社員をモデルにしてつくります。この成長シートによってすべての社員が優秀になれる環境をつくり上げることができます。

「どうしてあの社員は高い成果を上げることができるのか」。それを説明するためのシートが成長シートです。

「どうして君は成果が上がらないのだ」と理由を聞いても答えはありません。言い訳になるだけです。

大切なことは、その『優秀な社員がなぜ優秀なのか』ということを可視化できる状態にすることです。それによってすべての社員に優れたやり方が共有化できるようになります。今まで成果の上がらなかった社員も成果を上げることができるようになります。

そして、その成果の上がらなかった社員が成果を上げるための情報を提供することによって組織が新しい進化を遂げます。それはやり方を少し変えるだけで成果がを上がるからです。すべての社員がこのことに気がつきます。

そして全社員が常に毎日の仕事の改善に取り組むようになります。1人ひとりが取り組んでいた改善が組織ぐるみで行われるようになります。1人の知恵が全員の知恵となり、全員の知恵が1人の知恵となります。今までとはまったく異なったスピードで成果が向上できるようになります。

そのため業績の向上は今までとは違い、前年対比で10%以上の業績を向上させたという例が続出しています。それは決して特別なことではありません。すべての社員が成長するための仕組みを提供したことによります。

2.組織風土が改善される


「成果が高い社員には、それに応じて処遇をする」
「成果が高い社員は昇給・賞与が良くなる」

こんな発言を疑いもなく社内でしている経営者がいます。このたった一言が組織風土を壊していることに気づいていません。

「高い成果を上げている社員に高い賃金を出すのがなぜいけないのか。当たり前のことを言って何が悪いのだ」

と思われたかもしれません。しかし、“他の社員よりも高い成果を上げることができる”“そのことを評価して昇給・賞与を多く出す”ということは、自分の成果を上げているやり方を他の社員に教えれば損をすることになります。そのため、今までだったら“訊かれればすぐに優れたやり方を教える”という組織風土だったのが、“優れたやり方は常に隠される”という組織風土になってしまうのです。これが同時に、組織の中の人間関係を壊すことに繋がります。

「成果の上がらない社員がいた方が都合がいい、その方が自分の成果の大きさをアピールすることができる」

そのように考えるようになるからです。そんなことを考える悲しい社員をつくってしまうことになるのです。そして社内での競争は激化します。

こんな組織で全員が協力しあい、一致団結して組織全体の成果を上げることができるでしょうか。とてもできません。社員たちは、組織の中で常にストレスを抱えた状態で仕事をしているということです。最近、うつになる社員が急増しているといわれています。これは、組織風土が壊れ、人間関係が破たんしている企業が増えてきた結果のように思います。

松本式人事制度では、優れたやり方を持っている社員が社内にそのやり方を提供することを評価します。そして、その優れたやり方で仕事をすることで、全社員が優秀になることを目指します。わからないことを誰かが教えてくれたらどうでしょう。教えてもらった社員はそれを感謝します。また、教えた側も感謝されたことでさらに情報を提供するようになります。

競争しあうのではなく、お互いの成長をもっと支援しあう。そうなれば自ずと、社員が感謝しあい、そして自信を持てる組織風土になります。

3.経営者に余裕ができる


社員が増えるたびに経営者としての本来の業務をする時間が少なくなっていきます。たとえ管理者を任命したとしても、その管理者が本来の仕事を遂行できないために、経営者がその管理者の仕事を代行しなければならない事態に陥るからです。

では、管理者の本来の仕事とはなんでしょうか。そう、マネジメントです。つまり、この問題はマネジメントをするための仕組みがないために発生するのです。

管理者は大抵「部下を指導しなさい」としか言われていません。そのため、実は部下の何を指導したらいいかわかっていません。ですからそれぞれが場当たり的に指導しています。これでは部下を成長させられるはずがありません。至急、マネジメントの仕組みを構築する必要があります。

「マネジメントの仕組みが必要だということはわかっているのだが、難しくてなかなかつくることができない……」

そう思われたでしょうか。しかし、マネジメントの仕組みは人事制度をつくることによって基本的な構築ができます。成長シートがあるからです。

部下は自ら成長シートを基にしてセルフマネジメントサイクル(P・D・C・A)を回すことができるようになります。上司はそれに従って部下指導が具体的に行えるようになります。管理者が管理者としての本来の業務が遂行できるようになるのです。

成長シートには部下の何をどこまでできるようにすることが部下指導なのかということが明確になっていますので、経営者は管理者に安心してそのマネジメントを任せることができます。マネジメントの様子も常に経営者にわかります。

経営者のやるべきことは、管理者の業務を代行することではありません。管理者が管理者としての仕事をできるようにマネジメントの仕組みをつくり、そして発生するであろう問題を解決しながらまた仕組みとしてつくり上げることです。この仕組みが経営者に余裕をつくります。

経営者に余裕ができない限りは今後の組織の5年後、10年後、20年後の経営環境に対応する組織をつくることはできません。人事制度は優先すべき経営課題です。人事制度をつくり上げれば同時にマネジメントの仕組みができあがります。

そしてその仕組みはすべて経営者の価値観を基にしてつくりますので、経営者は安心して経営者本来の仕事に時間を投入することができます。

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