成長塾修了企業に聞く - 株式会社シューコーポレーション様 -

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株式会社シューコーポレーション様

人は、人を変えられません。社員が自ら変わるきっかけを作る。これが人事制度のカギです

シューコーポレーション"富山県でスーパーマーケット・TSUTAYA事業・惣菜専門店を経営する株式会社シューコーポレーションは、社員が毎日徹底したセルフチェックを行う仕組みを構築し、成果をあげている。代表取締役 北 修(きた・おさむ)氏に詳しいお話をお聞きした。

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シューコーポレーションの概要
人事制度の導入効果
シューコーポレーションの人事制度とは
「ただ漫然と働いているだけ」 活気のない職場だった
過去につくった人事制度は、"まったく使えない"ものだった
上司からの命令ではなく、自分の意志で働ける社員を育成したい
人事制度を導入するにあたっての社内の反応
TSUTAYA砺波店は、なぜグランプリを獲ったのか
人事制度を導入しようと考える経営者へのアドバイス
今後の期待

シューコーポレーションの概要

― シューコーポレーションについてご紹介ください。

シューコーポレーションは、富山県で、スーパーマーケット・TSUTAYA事業・惣菜専門店の3つの業態で事業展開している会社です。従業員数は94名(2008年度)、売上高は11億6000万円(2008年度)です。

シューコーポレーションは、"快適生活供給会社"という経営理念のもと、一人ひとりの要求に対応できる、快適なサービス、快適な生活を提供したいと考えて活動しています。

2009年3月、シューコーポレーションの経営するTSUTAYA砺波店は、全国のTSUTAYA 1400店舗のなかから、接客、清掃、売上げなどを総合的に評価する全国大会「TSC(TSUTAYA STAFF CONFERENCE)」で、グランプリを受賞しました。

TSUTAYA砺波店「この舞台に立てるとは夢にも思っていませんでした」
TSUTAYA STAFF CONFERENCE

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人事制度の導入効果

― 人事制度の導入効果をお聞かせください。

2004年、人事制度を導入するために、第4期成長塾に参加しました。
半年間かけて、全6回の講座を受講しました。

人事制度を取り入れてから、とくに、TSUTAYA事業では月商が軒並み前年を上回るようになりました。2007年には、業界全体が厳しいなか、営業利益が前年対比286%にまで改善しました。

その他の具体的な業績は以下のとおりです。

■主な業績(2009年6月)

前年比 業界平均 出典
●TSUTAYA      
  - CD/DVD  108% 96.8%  
  - 書籍 106% 104.7% [JASRAC調べ]
●スーパーマーケット 98% 97.3% [日本チェーンストア協会調べ]
●惣菜専門店 112% 103.1% [惣菜白書調べ]

また、シューコーポレーションでは、新入社員の離職率が60%と高く、問題でした。
しかし、人事制度を導入してから、離職率が以前の3分の1の20%程度に下がりました。

― このような効果を生み出した理由はなんですか。

人事制度によって、適正な評価と上司とのコミュニケーションができるようになり、社員がやる気と目標を持てる職場になったからです。

特別なことはなにもしていません。ただ、社員それぞれが自立して行動し、日々の重要業務をしっかりとこなす。そんな土台ができたと実感しています。

TSUTAYAの書籍部門が好調な理由は、「提案力のあるコーナーづくり」です。このコーナーづくりに関して、私は一切関与していません。社員が考案し、社員がチェックしています。

惣菜専門店では、従業員が2週間に一度集まり、新メニューの試食会を行っています。自分たちで材料を決め、自宅でメニューを考えて持ち寄る。これも、現場の従業員が自主的に行っています。

シューコーポレーションの人事制度とは

― シューコーポレーションの人事制度について、くわしく教えてください。

シューコーポレーションでは、成長塾で学んだ「成長シート」と「フィードバックシート」を現場の作業内容に落とし込み、社員が毎日セルフチェックができる仕組みを導入しています。

●シューコーポレーションの成長シート

成長シートは、社員に業務上の課題をあたえ、その課題について社員がセルフチェックするものです。
現場で「どの作業をどの程度こなせば、目標を達成できるのか」を細かく分類し、社員全員で共有しています。目標があっても、それを実現する方法がわからない社員はたくさんいます。そういった社員に、具体的な課題を与え、自らが成長するためのプロセスを把握してもらうのが、成長シートの目的です。

シューコーポレーションの成長シート.gif

◆成長シートの使い方
1.まず3ヶ月間の売上げ目標を設定し、把握します。
2.その目標を達成するための具体的な課題、つまり、現場で行うべき作業をチェックします。
3.それらの課題を、どの程度こなしたのかを、社員自らふりかえって自己評価します。
4.自己評価を受けて、上司が評価のフィードバックを行います。

成長塾では、成長シートを「評価は3ヶ月に1度行う」と言っています。
しかし、シューコーポレーションでは、3ヶ月に1度では少なすぎると考え、「成長日報」を社員に毎日記入させ、上司が毎日コメントしています。人間は毎日くりかえし課題を意識しないと、成長しませんから。

●フィードバックシート

上司が、3ヵ月単位で、評価に関するフィードバックを行うものです。
部下は自己評価をしますが、上司の評価と一致しない場合が多いものです。このままでは、部下は上司の指導を受け入れづらい環境になってしまいます。そこで、上司が(組織的に決まった)評価を伝えることになります。この評価とは、部下の成長確認です。

フィードバックシート

上司が、フィードバックシートをしっかりと書けると、その部下もしっかりとやれるようになります。
上司は、部下に課題を与えるだけではなく、与えた課題を把握しておくべきです。部下の信頼を得て、部下の成長を適正に評価するために、不可欠なことだからです。

「ただ漫然と働いているだけ」 活気のない職場だった

― シューコーポレーションが、人事制度を導入するまでの経緯をお聞かせください。

私には、経営者として「社員全員に夢と目標を持ってもらい、いきいきと仕事をしてもらいたい」という理想がありました。

しかし、以前のシューコーポレーションは、社員もパート従業員も「ただ漫然と働いている」だけ。現場には活気がなく、理想とはかけ離れていました。

社員からは「給料を上げてくれ」「ボーナスが少ない」などの不平不満が多かった。

顕著だったのは、新卒社員の離職率です。人事制度を導入する以前は、60%にものぼっていました。 原因は、上司や先輩にあたる社員に、会社に対する思い入れがなかったこと。せっかく仕事に対する夢や目標を持って入社したのに、現場を見て失望してしまうのです。

― そのような職場環境がつくられた原因は、どこにありましたか。

上司と部下のコミュニケーションがうまくとれていなかったことです。
経営者である私自身、特定の幹部社員としかコミュニケーションをとっていませんでした。

社員は放任状態。「人間として」のつながりはなく、「お金」のつながりがあるだけでした。

社員とコミュニケーションがとれていなくても、業績に問題がなかったことも、原因のひとつだったのかもしれません。

経営的に申し上げますと、ビジネスモデルそのものが成長していく時期ならば、働く人間の様子がどうであれ、業績は伸びると言われています。当時のシューコーポレーションも、そうでした。

しかし、いずれ業務拡大を目指すにあたって、ビジネスモデルだけではなく、人の力が原動力になる時期がくる、と感じていました。

職場の環境を改善し、社員それぞれが、やる気を持って働けるようにしたい。そして、命令に従うだけではなく、自分の意志で働ける社員になってほしい。

そのためには、社員を正しく評価し、適切に処遇を決めるための人事制度が必要だと考えました。

過去につくった人事制度は、"まったく使えない"ものだった

― 職場の環境を改善するためには、具体的に、どのような仕組みが必要だと考えましたか。

最初は、具体的には思い浮かびませんでした。
とにかく、「社員が納得するように、適正な評価をしていれば、やる気のある人材に育つだろう」という程度の認識。「適正な評価」の定義も、当時はあいまいでした。

実は、成長塾に出会う以前、ある人事コンサルティング会社に依頼して、90万円をかけて人事制度をつくったことがありました。 ところが、いざ運営しようとすると、その制度はまったく使いものになりませんでした。

― なぜ、その人事制度は使えないものだったのですか。

その人事制度は、社員の処遇の決定が、私の頭のなかでしか行えない内容だったからです。
例えば、作業内容に点数をつけ、「○点とれば昇給する」「○点になれば賞与をアップする」といった仕組みはありました。 しかし、じゃあ実際に「シューコーポレーションのどの業務の、どの作業に対して、どんな行動をとれば点数が上がるのか」という、具体的な現場レベルでの落とし込みができていなかった。
結局、社員につける点数は、経営者である私の独断で決めるしかなかったのです。
これでは、社員は納得がいきません。自分につけられた点数の根拠が、社長の頭のなかにしかない、というのでは、とても適正に評価されているとは思わないでしょう。
せっかくつくった人事制度でしたが、捨てることになりました。

その後、成長塾と出会い、興味を持ちました。
ENTOENTO(多摩研)の人事制度は、「経営者以外の第三者が見ても、適正に評価できる仕組み」と提唱されていたからです。

上司からの命令ではなく、自分の意志で働ける社員を育成したい

― 成長塾を受講して印象に残ったことはなんですか。

印象に残ったのは、次の3点です。

「誰が見てもわかりやすい方法で、正しく評価し、社員を成長させる制度をつくること」 「評価のポイントは、自社の実際の業務内容に落とし込むこと」 「社員それぞれに具体的な目標と課題を与え、自分の成長過程をセルフチェックさせること」

成長塾ではまず、プロセス管理と目標管理のやり方を学びました。
そして、最初の足がかりとして、「成長日報」を作りました。

この成長日報は、上司が部下に日々の業務の遂行や成果・勤務内容などについての課題を出し、その課題に対して、部下がその日一日をセルフチェックするものです。
そのチェックに対して、上司が評価をし、コメントを書きこみます。

試作段階では、私と当時9人の社員全員とで、この成長日報のやりとりを行いました。手書きで毎日続けること1年半。社員との強いコミュニケーションツールともなり、のちの人事制度のベースとなりました。

成長塾全6回の講座が終わり、最初に「成長シート」を運用しました。
成長日報も、自分なりに細かく変化させ、いよいよ本格的な人事制度を導入しました。

人事制度を導入するにあたっての社内の反応

― 人事制度を導入するにあたって、社内からの反発が起きることがよく聞かれますが、シューコーポレーションの社内の反応はいかがでしたか。

全員を適正に判断し、一丸となって会社を成長させたい反発はありませんでした。

やはり、経営者だけが儲かる仕組みを考えていれば、社員はついてきません。社員には、「みんなをしっかりと評価して、利益ができれば還元したい。みんなでがんばれる環境づくりをやろう」と説明しました。

たしかに、全員が100%納得できる人事制度ではなかったかもしれません。しかし、試作段階に、手書きで成長日報のやりとりを続けてきた社員をはじめとして、人事制度を理解して、引っ張ってくれる存在があります。社員にこの制度の重要性を認めてもらえたから、うまくいくのです。

現在、シューコーポレーションでは、チーフクラス以上の社員が集まり、制度そのものを考え直す「成長会議」を定期的に行っています。まだまだこれからも改良を加え、よりよい制度に進化させていきたいと考えています。

TSUTAYA砺波店は、なぜグランプリを獲ったのか

― 2009年3月、シューコーポレーションの経営するTSUTAYA砺波店は、TSUTAYAの全国大会「TSC」でグランプリを獲得し、全国1400店舗の頂点に立ちました。このように高い評価を得たのはなぜでしょうか。

人事制度が、シューコーポレーションに「基礎体力」をつけたのです。

成長塾を通して学んだことは、「日々の重要業務をしっかりと行えば、成果があがる」ということ。
「売上げをあげろ」「利益をあげろ」と言うのは簡単です。しかし、どうすれば売上げはあがるのか、目標を達成するには毎日なにをしなければいけないのか。それを社員に明示するということです。

シューコーポレーションにとって、もっとも重要なのは「勤務態度」でした。
土壌が悪ければ、良い作物ができないのと同じで、勤務態度が悪い店は、業績が上がりません。
そこで、勤務態度を向上させる仕組みをつくろうと思いました。
成長塾では、「社内で一番優秀な社員を見本にする」ことを学びました。社内では、「勤務態度の良い社員を見本にしてつくった成長シートを目標にしなさい」と教育しています。

勤務態度を高めるために、新入社員には「整理整頓」「あいさつ」を徹底させています。
知識や技術は、経験を積めばいずれ得られます。しかし、土台となる「姿勢」は、最初にしっかり教育するべきです。

このような地道な「基礎体力トレーニング」の成果が、グランプリ獲得につながったのです。

TSUTAYA砺波店の受賞の様子は、「日テレニュース24」でも取り上げられました。いまがチャンス 不況だから好調

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人事制度を導入しようと考える経営者へのアドバイス

― 人事制度を導入しようと考える経営者へのアドバイスをお願いいたします。

「社員を成長させる」こと

業績を上げることの前に、社員を成長させたいという思いがあるかないか。これが、人事制度のスタート地点です。
「社員が成長する」=「会社が成長する」。この基本があるから、業績が上がる。
社員たちに、どう成長してほしいのか。それを仕組みにして伝えるということです。
人は、人を変えることはできません。働く社員が、自ら変わるきっかけをつくる。それが、人事制度の成功のカギだと私は思います。

「成功事例は意味がない」

「いいノウハウはないか」「同業種の成功事例を知りたい」と求めても意味はありません。気持ちはわかりますが、人事制度は、他社のものまねでは成果は上がりません。自社には自社の土壌があり、その土壌を育てることが大切だからです。
たとえば、TSUTAYA砺波店がグランプリを受賞したからといって、その仕組みをそっくりマネして、同じTSUTAYAチェーンの他店に持ち込んでも使えない、と私は断言します。

「トップが真剣になる」

人事制度は、経営者が頭ごなしに「この制度でやるぞ!」というだけではうまくいきません。その制度に対する経営者の思いが、いかに真剣なのかを、社員に認めてもらうことが大切です。

今後の期待

― 成長塾への今後の期待をお聞かせください。

日本には、人事制度が必要な中小企業がまだまだたくさんあります。
しかし、人事制度に着手しないのは、人事制度に誤解があるからでしょう。
最終的には、「人」が利益をあげます。「人」の部分に焦点を当てなければ、経営はうまくいかない。その仕組みをつくるのが成長塾です。

成長塾は単なる勉強会ではなく、中小企業の生き残りと発展のための、ひとつの大切な節目であると考えます。ぜひ今後も、成長塾のノウハウを全国に広げていただきたいと期待しています。

株式会社シューコーポレーション様、お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。


株式会社シューコーポレーション様のホームページ
※ 取材日時 2009年7月


 

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