社員を評価する目的で使われるシート。
この評価シートを使って処遇を決めるということを社員が知っているため、評価シートにおける自己評価が高くなる傾向があります。
しかし、評価シートを使って評価する本来の目的は、成長を確認することにあります。その誤解を払拭するため、新・人事制度研究会では成長シートという名称を使っています。
社員の成長度合いを確認するために行なうもの。
今まで、評価は処遇(昇給・賞与・昇格)を決めるために行なうものとされてきました。そのため評価とは、社員にとって好ましいものではなく、上司にとっても進んで行ないたいとは思えないものでした。
しかし、評価をする目的は処遇を決めることではなく、社員の成長を確認することです。評価が決まらなければ、社員は次の成長の目標を設定することができなくなります。
成長支援制度を運用するためには、「評価」について組織的に正しく理解していることが大前提です。
成長シートの4つの区分のうちの1つである「知識・技術」の知識。
社内では常に知識が求められています。現在の仕事で必要な知識だけでなく、新しい知識もです。
しかし、知識を習得しろと言いながら、実際にどの知識を学ぶことが優先されるのかということは自己判断に委ねているのが現状です。そのため、どの知識から学んだらいいかということについて、判断を誤っていることも多々あります。
成長シートでは知識・技術を、「重要業務を遂行するために必要なもの」として位置づけています。位置づけが明確になっていますので、社内の知識を習得するための研修等において、社員の積極的な参加が望めます。
どのような勤務態度で、どのような知識・技術を持ち、どのような重要業務を遂行して、どのような成果を上げることが期待されているのかということをまとめたシート。階層別・職種別にまとめられており、社員自身や企業が社員の成長を確認するために使用する。
一般的には評価シートと呼ばれ、昇給や賞与を決めるために社員を評価するためのシートだと思われています。
昇給・賞与を決めるための評価であれば、高く評価してもらいたいと考えるのが社員の当然の心理です。ですから、自分の点数が低いことに大きな不満を持ちます。
しかし、成長シートで評価する目的は現在の成長を確認し、次の成長を目指してもらうことにあります。ですから、点数が低いことは問題にはなりません。
入社してから満点である100点を獲得するためには、最低限必要な年数があります。それが仮に10年であるとすれば、80点を10年かけて、つまり1年ごとに8点ずつの成長をしていけばいいということです。
大切なことは、毎年成長をし続けるということです。そのために新・人事制度研究会では、評価シートではなく、成長シートという名称を使っています。これによって、社員に自らの成長を確認するためにあるのだということを理解してもらいます。
すべての社員の成長を支援するための制度。
適切な教育を行なうためには、何をテーマに社員を教育するかを明確にする必要があります。一度にすべてのことをテーマにすることはできません。効果のある教育テーマは、成長シートの中のプロセス(重要業務、知識・技術、勤務態度)から見つけます。
成長シートの中の評価要素の中でウェートの高い項目をテーマにすると、教育効果を最大限に発揮することができます。最大限の効果を最小の費用で上げるためには、社内の優秀な社員を講師として研修や訓練を行うことが相応しいでしょう。
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