第287話 ベンチマーキングする対象は社外ではなく社内にあり
2025-12-10

経営者が企業をさらに成長させようと考えたとき、多くの場合は「同業界で自社より成長している企業」から学ぼうとします。そして、その企業の良いところを自社でも真似て実践しようとするでしょう。
ですが、こうした他社の取り組みや方法を自社に取り入れようとする「ベンチマーキング」が成功する可能性はほとんどありません。なぜなら、他社をモデルにして取り組む場合、大前提として社員や仕組み、組織文化など、自社の状況が全て他社と同じである必要があるからです。
しかし、実際にこれら全てが同じだという会社は一社もありません。そのため、ベンチマーキングを行っても、自社の弱点やダメな部分ばかりが目立ち、ただ反省する結果になることが多いでしょう。
ベンチマーキングの考え方を生かすのであれば「自社にとって有効な方法を取り入れる」ことが重要です。もっとも有効な方法は「自社の優秀な社員をモデルにする」ことです。ここでいう優秀な社員とは、自社で一番高い成果を上げている社員のことです。ここでは、絶対的な優秀さは求める必要がありません。
身近にいる優秀な社員を日々見ることで、何をしているのか、どのような特徴があるのかを知ることができます。多くの場合、その社員が成果を上げるために日々行っていることが可視化されれば、他の社員も「自分にもできそうだ」と考えるでしょう。
変化が激しい今の時代においては、外部の会社をベンチマーキングして参考にすることはほとんど不可能です。しかし、自社にいる優秀な社員のやり方を真似ることは決して難しくありません。これからは、この優秀な社員をモデルにしてつくる「成長シート」が役に立つ時代です。
「成長シート」とは、優秀な社員の行動や考え方をまとめたツールのことです。もちろん、ここでいう「優秀さ」はあくまで相対的なもので、他の社員と比べて優れているという意味です。
ある経営者は、「自社に優秀な社員がいるなら苦労はしない」といいます。しかし、相対的に見れば、優秀な社員は必ず自社にいます。その社員をモデルにして成長シートをつくり、その内容を全社員に教育してください。これが、これからの時代に社員全員を優秀にし、業績を上げるもっとも近道であることを知ってほしいと思います。
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