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私は大学3年生の時に町の魚屋にバイトで勤め始めました。大学3年生の時に大学の校舎が御茶ノ水から東京の八王子に移転し、1日5千円のバイトを探していたときに見つけたバイトが魚屋でした。当時私は経営学を学んでおり、経営者は労働者から搾取をすると大学で学んでいました。ところが、バイトに行った魚屋の社長は社員を大切にしている経営者でした。私たちは発言をすぐには信じません。その経営者のやっていることで本当にその経営者は社員のことを考えて経営をしていることが分かりました。その経営者の思い、理念や考え方に惹かれてその会社に正社員として入りました。その当時の経営者の一番大きな思いは、サービス残業130時間をなくしたいでした。当時の魚屋はどこでも同じような状態でした。しかし、それを良しとはせず、大変なこの魚屋の仕事こそサービス残業のない会社にしたいと望みを持っていました。この問題を解決するためには、今流行りの生産性の向上をするということになります。

生産性を向上するためには社員の成長がなければなりません。社員の成長に取り組みました。社員の成長に取り組んだ結果、業績が向上し、やがて店頭公開、上場するまでに成長したのです。この会社はその社員が成長する仕組みを人事制度と名付けました。ところが、その会社に在職中に、中小企業の経営者から相談を受けていました。それは「なぜ?人事制度で成功したのか?」と驚いての相談でした。つまり相談する経営者は全員人事制度で失敗してこられたのです。失敗した理由は私には分かっていました。それは経営者には経営者の評価(褒めること・叱ること)や処遇(昇給・賞与・昇進・昇格)が独自にあるからです。ところが失敗した経営者は全て専門家やコンサルタントに頼って失敗したのです。自分の評価や処遇は他人に変えさせることはできないものです。それを実際にやってきたのですから、当然のことと言えば当然のことです。それを知らずに社員を大切にしたい、成長させたい、物心両面豊かにしたいと願う経営者が失敗をしたのです。この現状のままでは日本がダメになってしまうととても大きな危惧を抱いて、店頭公開前に独立しました。

私は日本の経営者は世界の経営者とは異なっていると考えています。なぜなら、今まで私の知り合った多くの経営者は、社員の幸せを考えていたからです。社員の幸せを考えている経営者が世界にいるでしょうか。この大切な経営者の思いを全ての社員に伝えたい。それが人事制度そのものです。この思いも言葉ではなく可視化して文章で示すことによって、社員はその事実を知り、その会社に勤めたことを喜び、今まで以上に社員は成長するようになります。この社員を大切にする経営者だけにこの人事制度をお伝えしたいと考えています。それによって日本をもう一度世界に日本の素晴らしさを知らしめることができればと考えております。


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