第233話 会社のための人事制度、社員のための人事制度、どちらをつくりますか

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第233話 会社のための人事制度、社員のための人事制度、どちらをつくりますか

2024-11-13

一般的な人事制度は会社のためにつくります。社員をどのように評価していて、どのように賃金を決めているのかを社員に提示するのが目的です。
会社の都合でつくるため、納得できないことがあっても納得してもらうしかないというスタンスになります。人事制度に納得できない社員は「評価や賃金の決め方に納得できないから」という本音の理由を述べることなく、建前の理由を述べて会社を辞めていたでしょう。

しかし、これからの日本では、特に中小企業においては社員の評価と処遇がどうなるかを明文化し、社員に示さなければなりません。中小企業の経営者は特に「社員に成長してもらいたい、社員が成長すれば間違いなく業績は向上する」と考えています。
「事業は人なり」です。業績さえ良くなれば、社員にたくさん昇給・賞与をだすことができるという気持ちを強く持っています。

もうすぐ12月ですので、冬の賞与を決める時期になりましたが、経営者が賞与を決めるためにどうして時間がかかっているか、多くの社員は知らないでしょう。
賞与を決められる仕組みをつくると、全社員の賞与を数秒で決めることができるようになります。そういった仕組みをつくる支援をしているときに、経営者にお尋ねします。
「このように簡単に賞与が決まるようになったのに、どうして今まで時間がかかっていたのかお分かりですか?」
この質問に多くの経営者はきょとんとした顔をします。経営者本人もあまり理由が分からないようです。

しかし、私はその理由を知っています。それは、経営者が賞与を決めるときには、1円でも多く社員に賞与を出してあげたいという気持ちがあるからです。業績を睨みながらもう少し、もう少し出してあげられないかと考えています。

賞与は業績によって原資が変わるため、仮に業績が悪ければ賞与は減る可能性があります。そのときも大いに悩んでいます。万が一、去年よりも低い賞与になってしまえば、社員はこんなに頑張っているのに賞与が減ったとモチベーションを下げてしまうのではないか。いや、こんなに頑張っている社員だからこそ、業績が悪くても賞与を多く支給しておくべきか。このようにして社員の賞与の合計金額に対して毎回悩んでいるために時間がかかっているのです。しかし、この悩みに悩みぬいて決めていることについて、社員から感謝されることはまずないでしょう。

賞与を毎回決めるのに悩むよりも、業績によって賞与がどのように変動するのかを社員に明示することが必要です。賞与の合計金額、つまり賞与原資がどのように変動するのかを毎月示すときが来たことを知ってください。
社員に賞与をたくさん支給したいのであれば、業績連動型で毎月賞与原資の計算をしなければなりません。その計算を社員に示すことで、社員は異口同音に次のことを言うでしょう。

「たくさん賞与をもらうためにみんなで成長し合おう、教え合おう」
お互いに成長し合うことで業績が高くなっていく。そして、みんなでたくさんの賞与をもらえるようにしようと日々取り組むようになるとどうなるでしょうか。業績が悪くなることはないでしょう。

どの会社にも成果の高い社員がいます。その社員のやり方をみんなで毎日共有化すれば、全社員が高い成果を上げて業績が向上し、結果として全社員の賞与が増えるのです。

私はこのやり方で仕組みをつくり、前勤務先は年商3億円から176億円まで向上しました。ぜひ、皆様にもこの仕組みをつくってもらいたいと思います。その仕組みをすぐつくりたい方は成長塾にお越しください。

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