第283話 中途採用の95%は賃金の払い過ぎ
2025-11-12

「新卒採用ができないのであれば、仕方ないので中途採用をしよう」と考えている経営者は意外と多いかもしれません。しかし、これからも続く最低賃金の大幅な上昇に合わせて、初任給の上昇だけではなく中途採用の賃金相場も上がってきていることはご存知でしょう。
特に、中途採用で起きる問題の多くは「賃金」に関することです。賃金の決め方を仕組みにしていない会社は知る由もありませんが、正しい賃金制度をつくると中途で採用した社員の95%は払い過ぎていることが分かります。そのため、中途採用によって労働分配率が5%以上悪化している会社もあります。
中小企業の労働分配率の高止まりは、企業の規模が原因ではありません。基本的に中小企業は新卒採用よりも中途採用の割合が多く、評価以上に高い賃金を提示して採用してきた結果といえるでしょう。
この労働分配率の悪化が、これから毎年続く賃上げに対応できない原因となっているのです。そこで、中小企業は中途採用中心の採用から新卒採用へと徐々に切り替えなければなりません。
中途社員に賃金を払い過ぎてしまうのは評価と賃金が一致していないからです。評価と一致した賃金で採用すれば払い過ぎにはなりません。その点、新卒採用であれば同じ初任給でスタートするため、払い過ぎることはないのです。
新卒採用はますます厳しくなることは分かっていますが、諦めることはできません。全社員の賃金を一致させるためには新卒採用に切り替えていくしかないのです。
そのためにはしっかりとした人事制度をつくって常に評価と賃金が一致するようにすること。それと同時に新卒でも入社してスグに高い成果を上げられる仕組みをつくり続けることです。このように、人事制度で新卒採用できる社内環境を整備しなければならないでしょう。
これからも続く高賃上げ時代においては、もっとも大切である人事制度をつくることが急務です。社員を成長させる人事制度(=成長制度)を構築したい方は、グループコンサルティング「成長塾」にご参加ください。
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