第279話 経営目標を実現する最強の「成長シート」
2025-10-15

多くの会社が事業年度の最初に経営計画書を発表し、全社一丸となって経営目標を実現しようとしているでしょう。そこから1年間、全ての従業員が経営目標の実現を目指し、経営計画書に記載された業務を行うことになります。
ただし、このとき掲げられる経営目標は「売上」や「利益」といった会社全体の目標である場合がほとんどです。そのため、社員は経営計画書に記載されている業務を一生懸命実行したとしても、経営目標に近づいているという実感を得ることはできません。日々成長しようと努力している社員が、その結果が全く分からない状態のまま仕事することになるのです。
これではどれだけ時間をかけて作成した経営計画書でも、社員にとって経営目標の実現に役立っているとはいえないでしょう。特に、一般階層で仕事をしている社員は具体的に何をすれば良いのかを伝えられないまま、上司から目標の実現に向けて取り組むよういわれています。本来であれば、この一般階層の社員の成長こそが経営目標の実現には必要でしょう。
実際、企業の売上や利益を実現するのはマネジメント層の社員ではなく、一般階層の社員であることは企業規模関係なく共通することです。しかし、一般階層の社員は自分の成長によってどれだけ売上や利益が上がったのか、それを実感できる機会はほとんどありません。自身の成長を確認する方法がなければ、やりがいや働きがいを感じられず、やがては真剣に取り組まなくなってしまいます。
この問題をいっぺんに解決する方法があります。それが「成長シート」を活用することです。経営目標は全ての社員が成長することで実現します。このとき、新年度において何か新しいことをやって業績を高めようとすることは、現在の社員の成長とは全く別の部分で業績向上を考えていることになります。
企業の業績を上げるため、最も簡単で実現する可能性の高い方法は組織原則2:6:2の内、上の2割の優秀な社員がやっている「成果を上げるやり方」を成長シートで全体に共有化することです。
成長シートは社員に求める成果「期待成果」と、その実現するための因果関係のある「重要業務」と「知識技術」、自社の社員として守ってもらいたい「勤務態度」をそれぞれ書き出して共有します。
「期待成果」には実際に過去最も成果を上げた社員の数字を満点の5点とし、その成果を上げるためにやっていた業務を「重要業務」に、その業務に必要だとされる知識やスキルを「知識技術」として記載します。
この成長シートに記載されていることを同じように成長させていけば、全ての社員は同じように高い成果を上げることができます。なぜなら、既に成長シートに記載されている知識や技術、重要業務の優れたやり方で高い成果を上げている社員が社内に存在しているからです。新しいことをするよりも、最も業績を向上させる可能性の高い方法といえるでしょう。
ここで大きなポイントは、社員としては自分がその仕事がどこまでできたのかが成長シートによって分かり、そしてその成長によって確かに期待成果が高まっていることを日々確認することができることです。
現場で働く社員は、常に目の前にいる顧客に喜んでもらうことで成果が上がると感じることができるようになります。そしてその評価も成長シートで行うことで、自分の仕事が経営目標の実現の一部を担っていることを理解するのです。
このように、全社員が成長シートを活用することで、会社全体の業績の実現につながっていきます。厳しい環境の中でも今すぐ会社の業績を向上させたいと考えている経営者は、現在いる社内の優秀な社員を可視化して成長シートをつくり、全ての社員を成長させてください。
成長シートがあれば、万が一経営計画書がなくても業績をしっかりと上げていけます。成長シートの作成は成長塾でできます。お申し込みは簡単です。
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