第313話 社員が成長するための条件
2026-07-01

社員が成長するための条件、それは評価と昇給・賞与の金額が一致していることです。
人事制度をつくることで、社員の評価を決められるようになります。そして、その評価をもとに昇給・賞与を決めると社員には発表します。これは、どのような人事制度をつくっても同じでしょう。
さらに、この人事制度の目的が「社員の成長を促進する」ことであれば、絶対に守らなければならないことがあります。それが、社員の評価と昇給・賞与が完全に一致していることです。
ただ会社が一方的に「評価と昇給・賞与が一致している」と発表するだけでは意味がありません。社員が「自分は今、どの段階まで成長しているのか。どう成長していったら、昇給・賞与がどのように増えるのか」といったことを、分かっていることがとても大事です。
多くの中小企業では、社員の評価は直属の上司が行い、その上司の評価を経営者が最終的に調整して昇給・賞与を決めることがしばしばあります。
しかしこれでは、上司の評価と昇給・賞与が一致していると社員に説明することができません。上司によって評価が違う、いわゆる評価の甘辛を経営者が毎回調整していては、「直属の上司の評価」と「昇給・賞与を実際に決める経営者の評価」に違いが生じてしまうからです。
そうなると、社員は上司の評価や指導を聞き入れなくなります。残念ながらこの社員は成長することはなく、会社の業績が良くなることもないでしょう。
まず、この上司による評価そのものを、経営者が甘辛調整しなくても良いようにすることです。つまり、評価の甘辛をなくし、上司全員で同じ部下評価ができるよう評価の統一をします。会社全体で評価が統一されていると分かれば、社員は上司の指導を素直に受け入れるようになります。経営者は、甘辛調整をしなくてすみます。それは、社員が成長しやすい環境になることを意味します。
もし、社員が成長する人事制度をつくりたいとお考えであれば、必ず社員も理解できる評価の内容であること、そしてその評価を高めることによって、昇給・賞与の金額が具体的にどう変わるのかを、前もって分かるようにすることです。これが、社員を成長させる人事制度の最低条件と知ってください。
どうしても最後には上司評価の甘辛調整をしなければならないのであれば、どれほど頑張って立派な人事制度をつくったとしても、役に立つことはありません。つくったことが逆効果になることもあります。
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