第266話 現在の目標管理制度はやめた方がいい理由があります

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第266話 現在の目標管理制度はやめた方がいい理由があります

2025-07-09

 

 

多くの会社で目標管理制度を導入していると思います。目標管理制度を導入する目的はもちろん社員の成長であり、そしてその結果として会社の業績の向上にあります。

目標管理をしているほとんどの会社で、結果である実績が立てた目標を満たしているかどうかを判断する「達成率」という評価項目をつくっています。この達成率評価があるために、やがて社員は高い目標を設定しないようになります。

目標管理制度を導入した1年目は、ほとんどの社員が高い目標を設定し、社長は社員それぞれの目標の高さに感心していたことでしょう。しかし、導入から2年目になると、社員の目標は1年目とは打って変わってとんでもなく低い目標になります。

なぜなら、社員は最初から目標を低くした方が達成しやすく、簡単に達成率評価が高くなると気付くからです。これでは経営目標を実現することはできないと危機感を感じた会社は、やがて会社全体の目標を社員それぞれに割り振るようになっていきます。

このことを、一般的に「ノルマ管理」といいます。ご存知の方も多いでしょうが、この「ノルマ」という言葉はロシア語です。戦後、シベリア抑留から帰ってきた日本人が伝えたのが「ノルマ」という言葉です。この言葉は暗い過去があるだけではなく、今もあまりイメージのいい言葉としては使われていません。

ノルマを課された社員が笑顔で仕事することはまずないでしょう。その上、さまざまな理由を述べて「そのノルマの実現は無理である」と上司に訴えていることが往々にしてあります。

高い目標を立てた社員が成長することは、どの会社でも経験しているでしょう。しかし、社員が高い目標設定を嫌がるようになれば、その瞬間から社員は高い目標から低い目標にすることばかり考えるようになり、成長しなくなってしまいます。当然、会社の業績も良くなることはないでしょう。

このように、社員の成長を阻害するような目標管理をやっている会社がほとんどです。社員が常に高い目標を設定するよう、目標管理制度は大改革をしなければなりません。実は、その方法はとても簡単です。

「成長シート」を運用されている会社であれば、社員にはその成長シートで目標設定をしてもらいます。そしてこの目標設定をしたのち、結果である実績(成長点数)で昇給・賞与を決めます。

極端な例ですが、成長シートで評価した点数(成長点数)が20点の社員が、80点の目標を立てたとします。目標を立てた社員は、その実現に向けて日々努力することになるでしょう。

社員はその高い目標に向かってとても成長しますが、1年で20点から40点まで成長することは十分あっても、80点を実現することは到底できません。1年後に40点になった場合、昇給・賞与は実績の40点で決めることになります。

仮に、同期の他の社員が20点からスタートして、目標を40点にしたとしましょう。本来であれば、この辺が妥当な目標かもしれません。

しかし、40点を目標にした社員が実現できるのは30点から35点くらいが一般的です。実績は高い目標を掲げて挑戦した社員の方がもちろん高くなります。実績で評価するのであれば、昇給・賞与には当然違いが出てきます。この説明を社員に向けてできるような仕組みでなければなりません。

高い目標を掲げて実績を上げた社員は「目標が高いのは大変だがやりがいがある。だからこそ高い実績を上げることができた。これからも高い目標を掲げて挑戦していきたい」と、他の社員に説明するようにしてください。

会社としては、高い目標を掲げた社員は成長し、その実績に見合って昇給・賞与が高いことを社内に示せばいいのです。高い目標を掲げることで成長し、処遇において不利になることもない。これが正しい目標管理です。目標達成率は社員が成長するような評価項目になっていないことを知ってください。

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