第263話 上司にマネジメント力をつけてもらいたい
2025-06-18

社員が増えて経営者1人で組織運営ができなくなれば、当然社員の成長を促す「マネジメント業務」を担当する上司が必要になります。
しかし、今の上司のマネジメント力に満足している経営者はほとんどいないでしょう。経営者は、上司にはしっかり部下を成長させてほしいという願いを込め、管理者研修やマネジメント研修に参加させているかもしれません。
しかし、こうした研修に参加させる前に会社として明確にしておかなければならないことがあります。それは「部下の成長のゴール」と「ゴールまでのプロセス」です。
通常、社員の成長のゴールは成果の大きさで示すことが多いでしょう。しかし、上司が指導しなければならないのは成果を上げるための過程、つまりプロセスの部分です。このプロセスを指導しない限り、部下の成果は上がりません。
成果を上げるためには、どのようなプロセスが必要になるのかを可視化している会社はほとんどないため、上司はそれぞれ自分の経験に基づいてバラバラの内容で部下を指導しようとします。
その結果、上司によって部下を指導する内容が全く異なるようになります。このままでは、部署間で異動するたびに部下は指導される内容が変わってしまい、異動を機に社員が辞めてしまう可能性があります。上司の指導内容の違いで、退職する社員がいることを知っている会社は少ないでしょう。
そこで、上司には「部下の成長のゴール」と「ゴールまでのプロセス」を示して、そのプロセスを指導するよう、会社全体で統一しなければなりません。
これは、上司を管理職研修に参加させる前にやらなければならないことです。部下が成果を上げるためには何をさせればいいのか、そのためにはどのような知識が必要なのか、どのような考え方で仕事をさせなければならないのか、上司間で指導内容を統一させる必要があります。
これが決まって初めて全上司が部下の成長のゴールを共有化したことになり、そして全上司がそのゴールに向かって部下のプロセスを同じように指導することになります。
また、指導内容を統一した後も、それぞれの上司の部下指導が有効かどうかを確認することが必要です。成長制度で構築する「成長シート」では、部下の成長度合いを「部下の伸びた成長点数」という定量的な結果で見ることができます。この仕組みがない限り、上司に部下指導の力がついているかどうかを確認することはできません。
これからの時代は部下を指導する力が上司に求められます。そのためにも、成長のゴールと指導すべき内容を明らかにしなければなりません。その全てを明らかにし、部下の成長度合いも確認できる仕組み、「成長シート」を作成したい方はグループコンサルティング成長塾にお越しください。
※「成長制度」「成長シート」「部下の伸びた成長点数」はENTOENTOの登録商標です。
●コラムの更新をお知らせします!
コラムはいかがでしたか? 下記よりメールアドレスをご登録いただくと、更新時にご案内をお届けします(解除は随時可能です)。ぜひ、ご登録ください。
※ 成長塾についてはこちら ※ 資料請求はこちら ※ 松本順市の書籍はこちら