第77話 経験のある中途社員を採用するときのデメリットに注意

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第77話 経験のある中途社員を採用するときのデメリットに注意

2021-08-17

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経営者は中途社員を採用するときに、経験のある社員を採用したいと考えています。

可能であれば、他社で上司として部下指導をしていた、マネジメントのできる社員を採用したいと考えています。どの会社でもマネジメントのできる社員は引っ張りだこです。なぜなら、どの会社でもマネジメントで悩んでいるからです。

ただし、他社でマネジメントをしていた社員が、他社で優秀だからといって、自社でも優秀かどうかは全く違うことを知っていなければなりません。

それは、自社の社員の成長を振り返れば分かることです。自社では、新卒を採用したら一般職層で成長させます。そして、平均10年間の昇格年数を経て、合格点数を取って中堅職層にステップアップします。

そして中堅職層で部下を持ち、その部下を指導しますが、指導内容は自分が一般職層で優秀になった内容です。つまり、高い成果を上げていること、そのための重要業務を遂行していること、知識・技術を持っていること、勤務態度が好ましいことを指導します。

上司である自分がその内容でステップアップしましたので、部下にとっては抵抗なく受け入れられる指導内容といえるでしょう。つまり、自社の一般職層で優秀な社員が中堅職層にステップアップしている事実を忘れてはいけないのです。

他社の優秀な社員を採用するときに、まず確認することがあります。自社の一般職層の成長シートで卒業点数を取れるかどうかです。なぜなら、自社で部下指導することは自社の優秀な社員のやり方を教えることであり、自社の優秀な社員の証明である卒業点数が取れない人に部下を持たせて部下指導させたら大混乱になります。

前の勤務先で自分が優秀だったこと。つまり仮に前の勤務先に成長シートがあったとすれば、その前の勤務先の成長シートと自社の成長シートは内容が全く違うでしょう。そのため、その優秀だった社員は、前の勤務先での成長シートで優秀であり、それを前の勤務先で教えて部下指導ができていたとすれば、自社で教える内容は自社の一般職層の成長シートであり、前の勤務先の成長シートではないことに気がつかなければなりません。

もし、この社員に「前の勤務先でやっていたことをぜひ当社で行ってください」という間違った発言をしてしまったら、中途で優秀な社員を採用するたびに個人商店が増えることになります。A個人商店、B個人商店、C個人商店。その商店の中の社員が異動しなければ問題はありませんが、当然ながらその商店間で異動することになります。

こうなると異動するたびに前の学びを否定され、新しいことを1から学ぶことになります。それはそれで学ぶ楽しみもあるかもしれません。しかし、では自分の評価はどうなるのか、そしてその評価に基づいて処遇はどうなるかと心配が募るばかりです。

実はこの「優秀な社員を採用すればするほど、組織が混乱した」という相談はここに原因があります。中途で優秀な社員、特に中堅職層で採用する場合には、必ず自社の一般職層の成長シートで優秀であるための条件である合格点数を取ってもらってください。

これであれば次から次と優秀な社員が入ってきても、全て同じ自社の成長シートで部下を指導することになりますので、混乱することは一切ありません。それ以上に常に会社の優秀な社員のゴールが同じであることによって、社員は安心して成長することができます。優秀な中途社員を採用しても常に成長シートは一つです。



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