第155話 新卒社員の教育の守るべき手順がある

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第155話 新卒社員の教育の守るべき手順がある

2023-04-25

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新卒社員が入社すると、会社は一日も早く成果を上げられるようになってもらいたいと思うでしょう。そのため、必要な知識技術を学ばせ、仕事ができるように教育します。

しかし、最初に教育すべきことは勤務態度であることを忘れている会社が多いように感じます。それぞれの会社にはそれぞれ特有の企業風土、組織文化があります。会社ごとに長い間時間をかけて当たり前だと言われてきたことが、その会社の文化として醸成されています。

企業経営の中で醸成されたこの企業文化を守ってもらうことがとても大事です。この文化が守れない社員は会社に定着しません。そのため、成長シートがある会社は入社の段階で成長シートの勤務態度を見せ、これを守ってもらうことがとても重要であることを説明しなければなりません。

知識技術、重要業務は入社して一から「学ぶ」ことになります。しかし、この勤務態度は「学ぶ」のではなく「守る」ことになります。なぜなら、高校時代、中学校時代に何度も何度も繰り返し聞いてきたことでしかないからです。初めて学ぶことは1つもありません。

「会社で明示している勤務態度の成長要素が大切だと思えるか?」
これは会社の価値観に共感できるかどうかの質問といえます。
勤務態度が守れない社員は、残念ながら守ろうとする気持ちがないのです。そのため、入社前に勤務態度が守れるかどうかハッキリと確認しなければなりません。これが守れないと言う人は採用しないことです。

そして、入社したらすぐに勤務態度を守ることをしっかりと指導し、成長を確認しなければなりません。通常は、新卒社員は入社1年後には勤務態度の成長基準が4点以上になります。それは、守ろうと思えば守れることだからです。これが1年経っても4点以上にならない、つまり勤務態度を守れていない社員の場合、その教育は困難を極めます。

勤務態度を守れるようになったら、次に知識技術を学ばせる。そして最後に、重要業務を学ばせることになります。重要業務ができるようになれば、結果として期待成果が上がります。

このとき、知識技術は必ず重要業務を遂行するために必要であると説明をしてください。知識技術と重要業務には密接な関係があります。この関係を説明しなければ、社員は知識技術を積極的に学ぶことはありません。

「知識技術はこの会社に必要だから身につける必要がある」という説明では学校と同じです。知識技術を身につける目的が分からず、社員は知識技術を学ぶ必要性を感じないのです。
「知識技術は、重要業務を遂行するために必要である」と説明がしっかりとされていれば、社員は知識技術を積極的に学ぶようになります。知識技術が身につかなければ重要業務ができないことが分かるからです。そして、同時に成果を上げることができないことも分かるからです。

一般的に、入社した社員に会社で必要なものを学ぶよう教育しようとしますが、この関係性を説明しておかないと、社員は本気で身につけようとしません。大切なことは、勤務態度を守ることはこの会社の社員として絶対条件であり、知識技術は重要業務を遂行するために必要であり、重要業務ができたら必ず成果が上がることを説明しなければなりません。この説明ができているでしょうか?



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