第202話 賃上げしない会社では一気に定着率の低下が過去最大に

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第202話 賃上げしない会社では一気に定着率の低下が過去最大に

2024-04-02

「業績が悪いから賃上げしたくてもできない」
この経営者の嘆きは去年までは通用したでしょう。しかし、これからは通用しません。

「業績が悪いから賃上げはできない」と言われた社員は、転職する準備を始めるでしょう。社員は各社の賃上げの記事を毎日あちこちで目にしているので、「賃金が上がらないのは当社だけではないか? 今年できないのであれば、来年も再来年も賃上げはできないだろう」と考えざるを得ない状況です。

今までは、大手企業でさえあまり大きな賃上げをしてこなかった現実がありました。そのため中小企業は「賃上げ」の問題が表面化することはありませんでした。しかし、すでに時代は変わりました。業種や規模に関係なく「賃上げ」について考えざるを得なくなったのです。

これからは、まず経営者が「賃上げしたい」と全社員に宣言することが大切です。実際に賃上げするのではなく、あくまでも「宣言」です。経営目標には賃上げの目的が含まれていると示すことが大切なのです。

私が今、人事制度を指導している企業では、経営目標と賃上げ率を同時に発表しています。
○経営目標の粗利益高○○円を達成したときは平均3%賃上げする
○それ以上の粗利益高△△円を達成したときは平均4%賃上げする
○それ以上の粗利益高□□円を達成したときは平均5%賃上げする

今までは、経営目標に対して「実現は厳しいだろう」と陰で言っていた社員が、「賃上げ率」が入ったこの発表を聞いた後は「最も高い目標である粗利益高□□円を実現しよう!」と発言するようになります。中には、社員が初めて「この経営目標は必達だ!」と言ったことに驚いた経営者もいます。

今までの経営目標の発表時に不足していたものがあったのです。それは「経営目標を達成することで社員の昇給・賞与の金額にどれほど影響するか!」という説明です。経営者からすればこのことは当たり前かもしれませんが、実際この説明が不足していたのです。これは上場企業も含め、全ての会社の手落ちの部分だったでしょう。今年は「賃上げ率〇%を達成するための経営目標だ」と発表する必要があります。

そもそも、賃上げができない理由は会社の業績が悪いからですが、業績が悪いのは社員が成長していないからです。言い方を変えると、全社員を成長させていないから業績が伸びず賃上げができないのです。この責任はどこにあるのでしょうか? 真剣に考えるときがきたのです。

そのためには、社員を成長させるツールが必須です。
ENTOENTOのコンサルティング「成長塾」では、社員を成長させるツール「成長シート」のノウハウをお教えしています。「成長シート」を活用することで社員を成長させ、業績を向上し、結果として賃上げが実現できるようになるのです。

自社で一番成果を上げている社員のやり方を、全社員に共有化するだけで会社全体の業績を上げることができるのです。成果を上げている優秀な社員が、その成果を上げるやり方を他の社員に教えるようになる人事制度を構築することで、全社員が優秀な社員に教わり、結果として業績が向上します。教えた優秀な社員が、教えることで業績がさらに向上して「賃上げ率」が上がり自分の賃金が増えるのであれば、喜んで教えるようになるでしょう。

全ての社員が成長して業績が向上することで、賃上げ率〇%を実現できることが事前に分かる仕組みになります。これを「安心」と言います。

社員の賃金を上げるためには、高い成果を上げられる社員に成長させることが必要です。まずは「賃上げ率3%を目指すためには粗利益高は○○円」と全て前もって社員に説明することで、全ての社員がこの経営目標を実現しようとします(もちろんこれは平均です。現在の社員の成長度合いによって金額は違います)。

この仕組みをつくって「今年の経営目標は賃上げ率〇%を実現するためのものである」と宣言してください。

この仕組みは、弊社の行っているグループコンサルティング「成長塾」でつくることができます。この厳しい環境を追い風として社員を成長させたい方は、ぜひ今スグ成長塾にご参加ください。

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