第18話「社員説明会は3回実施する」

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人事制度が完成すると、社内に説明する段階に来ます。この説明会は、経営者や経営幹部が全社員に対して説明するというケースが一般的です。

ただ、この説明の仕方には問題があります。それは上司の立場の人たちが、人事制度をすべて理解しないまま運用を始めてしまうことです。

説明会で「分からないことは何でも質問してください」と話をするでしょうが、なかなかその場で質問することはできません。質問するにあたって理解が十分でないこともあるでしょうし、他の社員の前で手を挙げて質問することは勇気のいることです。

しかし、質問がないからといって全社員が理解したと思ってはいけません。実際には説明会が終わった後で、上司に個別に質問します。ところが、上司がしっかりと人事制度を理解をしていないと、このときの質問に答えることが出来ません。

万が一、質問された上司が部下の質問に対して「私も分かりません」と言ったらどんなことになるでしょうか。

人事制度は社員を成長させる仕組みです。社員のために作った仕組みを活用して実際に指導にあたるのは直属の上司です。その直属の上司がその内容を理解をしていないとは、とんでもないことです。

そのため今後社内に説明するときは、3回実施します。

第1回目は、経営者がまず幹部・管理職に説明をします。

第2回目は、幹部・管理職が中堅職の社員に説明をします。

そして第3回目は、中堅職の社員が一般職の社員に説明をします。

これによってすべての上司が、今回作成した人事制度をすべて理解した上で運用を始めることができます。

人事制度は部下を成長させるための制度。言い方を変えれば、人事制度はマネジメントツールです。

部下を成長させようと思っている上司がこのことを知らなければ、決して社員が成長し、業績の向上に繋げることは出来ません。

社内で3回説明会を実施することによって、しっかりとすべての上司が部下を成長させるための仕組みを理解することになります。

このように社内説明会は3回実施することを計画して進めてください。



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