第124話 全社員が優秀になったのは大切な理由がある
2022-08-30
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私は44年前、中小零細の不況業種であった魚屋に入社しました。ご縁があって入社したその会社の経営者の考え方は、大学で学ぶ経営学とは違い社員をとても大事にしていました。その考え方に共感したことが入社した理由の一つです。
入社当時、その会社の社員は全て高卒だったため、私は大卒一号と言われました。高卒社員の中で大卒が入社すると、とても優秀に見えたそうです。私はとても得をしました。今では笑い話ですが・・・。その中であることに気がつきました。それは高卒の社員たちは自分を優秀な社員とは思っていないことです。どちらかと言うと「自分は出来の悪いダメな社員だ」という認識でいたように感じました。
しかし、どのような社員でも自分を本当にダメな社員だと心底思っている社員はいないと思います。どこかで自分は何か得意なものがあり優秀になれるのではないかという希望を捨てきれずにいます。そのことに道筋をつけることができたら、社員は全員優秀になると言えるでしょう。
一般論で申し上げますが、そもそも中小企業に入社した社員は自分たちを優秀だとはあまり考えていないかもしれません。中には大手企業に入社することができなかったから仕方なく中小企業に入社したと公言する社員もいるかもしれません。
しかし、高校時代に成績が悪かった生徒はどのような生徒でしょうか? ほとんど共通していることは大学に進学する気がなかったことです。頭が良い悪いではなく大学に進学する気がなければ勉強はしません。勉強しませんので試験の点数は当然低い点数になります。点数の低い結果を3年間見せられたら自分は優秀な生徒である認識は全くなくなるでしょう。
ところが会社の学びは学校とは違います。全ての会社は世の中の役に立つために存在しています。つまりそこで働く社員が少しずつ成長することを示すことが出来たら、その社員がこの会社を通じて世の中に貢献していることを明確に示すことができます。私はこれが経営者の大事な役割だと思っています。
例えば高校で学んだ様々な知識は世の中に出てどれだけ役に立ったか判断に悩むでしょう。しかし前職の魚屋では具体的に次のように示すことが出来ました。例えば「旬の知識」を学ぶことでお店に来店されたお客様に対して旬の魚をおすすめすることができるようになり、「接客販売」である重要業務を遂行することができるようになります。そしてお客様にその商品をご購入頂くことによって「買い上げ点数」を1点増やし、成果を上げることができるようになります。
つまり、自分が旬の知識を習得することにより重要業務である接客販売の仕事ができるようになり、期待成果である買い上げ点数を上げることができます。期待成果を上げたことはお客様のお役に立ったことになります。
これを成長点数という成長を確認するデータを活用すれば、例えば成長点数30点だった社員が35点に成長したことが分かります。この5点の成長を会社が認めることができれば、その社員は十分頑張ったとしっかりと確認することができ、また次の成長を目指すようになるのです。それを私は「成長シート」という全ての社員の成長を支援するツールとして作成しました。それによって社員は次の成長に向かって笑顔で元気で成長するようになっていったのです。
全ての社員は遅い早いの違いがあっても優秀になります。そのためには、全社員が優秀になるための方法をきちんと会社で仕組みとしてつくることが必要でしょう。社員に頑張れと言わなくても社員が自分で頑張るような仕組みをつくること。これが中小企業の経営者に今最も求められているものであると私は考えています。
特に今大変な経営環境の変化の中で社員間の成果のギャップが大きく広がっています。そのギャップを埋めるのは社員を成長させる仕組みであると私は考えますがどうでしょうか?
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