第152話 令和5年、社員を成長させるための最も大切な社員教育

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第152話 令和5年、社員を成長させるための最も大切な社員教育

2023-04-04

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日々、賃金の見直しを検討している経営者は増えていますが、悩むだけでは社員の賃金を上げることはできません。

社員の賃金を上げたいと考えている経営者は、社員に「賃金はどうしたら上がるか」を教育する絶好のチャンスが来たと考えるべきです。

最も大事なことは、業績が向上しないと賃金は上がらないことです。
例えば経営目標を発表した会場で、全ての社員が「その経営目標は必達だ!」と発言することは通常ありえません。組織原則2:6:2の通りに、2割の社員は意欲的に、6割の社員は様子見、そして2割の社員は最初から否定的な考え方を持っています。このままでは経営目標を実現することは不可能だと言わざるを得ないでしょう。

では、「この経営目標が達成できたときこそ賃金がアップできる」と説明できている会社はどのくらいあるでしょうか? 例えば「今期の経営目標を達成したら、賃上げ率は平均5%になる」くらいの説明は必要です。

まずは業績と昇給・賞与の関係を説明しなければなりません。それによって経営目標は社員の昇給・賞与を高めるためにあることを社員に理解させなければならないでしょう。

そして経営目標を達成するためには、成果の高い社員のやり方を全社員で共有化して実行することです。

昇給・賞与に対する社員の考えは「自分はたくさんもらいたい」でしょう。それはいつも経営者が「頑張った社員にはたくさん昇給・賞与を出す」と言っていることを社員がそのまま理解している結果なのです。つまり、言い方を変えると「頑張って、自分だけはたくさんもらおう」となります。

昇給・賞与を増やす最も大切なことは会社全体の業績を上げることです。業績の大きさによって昇給・賞与はどうなるか、事業年度の最初に発表しなければなりません。

(A)業績がいいときにはどのくらいの昇給・賞与、(B)業績がまあまあのときはどのくらいの昇給・賞与、(C)業績が悪いときはどのくらいの昇給・賞与になるか、事業年度の最初に発表することです。それによって、社員は経営目標の実現によって自分の昇給・賞与がいくらになるか、1年前に分かるようになります。

昇給・賞与が少なくなってもいい社員は一人もいません。全社員が少なくとも前年より昇給・賞与を増やしたいと考えているでしょう。そのためには業績を前年より上げなければなりません。

ではどうやって業績を上げたらいいのかと社員が考えたときに、「優秀な社員をモデルにしてつくった成長シートに書いてある重要業務をみんなで遂行すること」と考えることができれば、全社員が成長すること=会社の業績を上げることだと分かるでしょう。

そして、特に優秀な社員が成果の上がっていない社員に積極的に教えることが、会社全体の業績を上げることへの一番の近道だと理解できるでしょう。この発想ができる社員は、さらに優秀になることはどの会社においても同じです。

この教育を今こそしていかなければなりません。今年の事業計画書、経営目標の発表時にはこの教育から始めてもらいたいと思います。

今、あなたの会社は、昇給・賞与は業績の向上によってこそ増えるということを社員に理解させているでしょうか。



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