第106話 新入社員研修では教えていない大切なこと

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第106話 新入社員研修では教えていない大切なこと

2022-04-12

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4月になり、新入社員の研修が花盛りです。

この最初の新入社員研修で教えなければならないことがあります。それは外部の教育研修会社に依頼しても教えられないことです。必ず自社内でやらなければならない研修です。

新卒入社は、人生で1回しかありません。人生で初めて会社に入社した新卒社員に向けて、自社で“ある”ことを説明してもらいたいことがあります。

それは「採用三種の神器」の説明です。

「この会社でどのように成長していくのか。そして成長のゴールはどこか?」
「そのゴールに向けてステップアップするための条件は何か?」
「自分の賃金は将来的にどうなっていくのか?」
新卒社員の40年間を説明しなければなりません。

これらは社員にとってもっとも関心のあることですが、詳しく説明している会社は多くありません。社員の定着や成長のためにも、ぜひこの採用三種の神器を説明してもらいたいと思います。

三種のうち、一つ目は「三階層の成長シート」です。

就職活動をしている人は、自分の適性を考えて会社を選びます。その業種の中にある職種が自分に向いているかどうかで会社選びをしているでしょう。一般的には「就職活動」という言い方をしますが、正確には「就社活動」です。この会社に就社することで自分の人生に役に立つのかを考えています。

ここで問題となるのが、新卒社員は関心のある仕事内容を見て入社を決めており、他の職種の仕事内容には関心を持たずに入社した可能性があることです。例えば、営業職で40年間プレイヤーとして活躍する社員はほとんどいません。しかし、就社した時点では営業職・一般職層のプレイヤーとして40年間働くイメージを持ったまま入社し、入社後にイメージとは異なるギャップを感じる可能性があります。

そうならないためにも、研修で「我が社には一般職層と中堅職層と管理職層がある」と説明しなければなりません。そして社員の成長のゴールは、20年後には管理職層として活躍してもらうことです。新卒で入った会社で、20年先をイメージできる社員と、そうではない社員とでは、成長のスピードも違います。

そして二つ目は「ステップアップ基準」です。

その一般・中堅・管理職層をどのようにステップアップしていくのか。これは「ステップアップ基準」を用いて明確に説明します。例えば、一般職層から中堅職層になるにはどれくらいの年数がかかるのか、そして各階層をステップアップするためには成長シートで何点とらなければならないのかなど、成長の階段を上るために必要な条件を説明します。この説明がないと、社員はその階段に沿って具体的に成長していくイメージが湧きません。

最後に「モデル賃金」です。

中小企業は賃金が低いと言われています。事実、私が新卒で入った前勤務先の中小企業は、入社当時の初任給はとても低かったことを今でも覚えています。しかし、入社16年後の年収は、大学の同級生の中でトップレベルになっていました。中には一部上場企業に勤めていた友人もいましたが、それと比べても遜色がないほど賃金をもらっていました。それは、入社した会社が連続で増収増益を続けてきたからです。この会社は入社後、30年連続増収増益を実現しました。小売業界では驚きの実績です。

社員の賃金を決めるのは「社員の成長」、そして何より「会社の業績」です。賃金を増やすためには、自分の成長と、会社の業績が良いこと、この2つがとても重要であると教えることが必要でしょう。そのために経営目標があり、経営目標を実現することは、社員の昇給・賞与を増やすことであると関連づけて説明しなければならないでしょう。

モデル賃金は、会社の業績が良く、社員が成長していくことができた場合の賃金を表しています。これを社内研修で新卒社員に説明しなければなりません。

「昇給・賞与は与えられるものではなく、自分たちの成長によって獲得するものである」という説明を、入社段階で説明すべきだと考えます。これは自社内で説明するべきことであり、他社に任せて説明することはできないのです。

この説明を受けた新卒社員は、自分の40年間の成長をしっかりと計画して成長していくことでしょう。大事なこの説明を忘れずに行ってもらいたいと思います。社員の成長のスピードが全く違ったものになります。



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