第302話 ジョブ型雇用の問題点は○○である
2026-04-01 [記事URL]

いよいよジョブ型雇用の問題が増えてきました。ジョブ型雇用とは、もともと欧米の雇用形態で「やっている仕事(職務)と賃金を連動させる仕組み」です。
具体的には「職務記述書」に書いてある内容を基に、賃金を決めていきます。単能工で働く大手企業の場合には、このジョブ型雇用が有効になる可能性はゼロではないでしょう。
しかし、企業の大切な目的の一つは「採用した社員の成長を支援すること」です。つまり、社員それぞれが企業の中で成長し、もっと世の中に貢献できる社員へと育てていくことが重要です。
そのためには、社員に今やっている仕事だけでなく、他の仕事にもどんどん挑戦してもらい「できる仕事」を増やしていってもらう必要があります。
一人の社員が複数の仕事をこなせるようになることを「多能工」といいますが、多能工の社員を増やすことが、組織全体の生産性を最も高めることができる方法といえるでしょう。
ところが、ジョブ型雇用では職務記述書で仕事の範囲を固定してしまいます。本来であれば、社員が成長するたびに職務記述書をつくり変え、それに応じて賃金も変えていく必要があります。
しかし、こういった運用は、その仕事ごとに賃金の「相場」が明確になっていなければ現実的ではないでしょう。
ご存じのように、日本では産業別組合がそれほど多くありません。日本は世界的にも珍しい「企業内組合」が主流です。そのため、同じ職種であっても、やっている仕事の内容は所属する会社によって異なり、賃金もバラバラで統一されていません。
このような状況の中で、職務記述書だけを基に賃金を決める仕組みを導入することは無理があるでしょう。事実、まさに今この点が問題になっています。
人事制度においては「仕組みをつくることで社員を成長させることができるかどうか」を第一に検討しなければなりません。賃金をどう決めるかという問題は、その後に考えるべきことです。
ところが、日本の大手企業のほとんどは「社員の賃金を決めるため」にジョブ型雇用の制度を導入してしまいました。「その仕事ができること」に対して賃金を支払うという発想は「その仕事を他の社員に教えること」や「仕事のノウハウを共有すること」といったことを評価する視点が全く考えられていません。これでは、一部の優秀な社員が成長するだけで、全ての社員が成長することはなくなってしまうでしょう。
「自発的に社員同士で教えあうことがなくなる」
これこそがジョブ型雇用による一番の問題点であり、日本人の特性や、日本企業の文化を考えれば、中小企業がジョブ型雇用を導入することは絶対に避けるべきです。
私が日経BP社から出版した『1300社が導入した日本型ジョブディスクリプション』を読んでいただくと、同じような失敗を繰り返さずに済むでしょう。
これからの日本においては「全ての社員を成長させる仕組み」が必要です。この仕組みである人事制度をつくりたい方は、ぜひ弊社の成長塾にお越しください。
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4/1(水)~4/7(火)の営業について
2026-03-25 [記事URL]
弊社では誠に勝手ではございますが、下記の期間中、社内研修のため、通常の業務をお休みさせていただきます。
◆ 休業期間 2026年4月1日(水)~4月7日(火)
期間中はお電話をお受けすることができません。折り返しご連絡させていただきますので留守番サービスへ伝言をお残しいただくか、メールフォームからお問い合わせください。
各種お申込みや商品の発送につきましては順次対応させていただきますが、通常よりも日数がかかる場合がございます。ご了承ください。
大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご理解とご協力のほど、よろしくお願いいたします。
ご不明な点等がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
第301話 中小企業にふさわしい新卒を採用する方法
2026-03-25 [記事URL]

今、日本企業は大きく2つのパターンに分かれました。ひとつは「初任給30万円以上だが、入社後に賃金がどう増えていくのか具体的に説明できない企業」です。もうひとつは「初任給は30万円未満ですが、入社後に賃金がどう増えていくのか具体的に説明できる企業」です。
中小企業の場合、今すぐに初任給を30万円にできる企業は少ないでしょう。しかし、「社員を成長させて、賃金を上げていきたい」と考えている中小企業は多く存在します。そうであれば、前者のような高い初任給は出せずとも、その想いを学生に伝えて採用の差別化を図っていかなければなりません。
ただし「うちは社員を成長させて賃金を上げていきます」と口頭で伝えるだけでは、学生は信じないでしょう。そのため「社員をどう成長させて、その結果賃金がどう増えていくのか」を、具体的な”仕組み”として説明しなければいけません。
そのために「人事制度」があります。人事制度とは、社員の評価や賃金の決め方を仕組みにし、社員の成長と賃金アップまでの道筋を示すものです。社員をどのように成長させ、賃金をどのように増やしていくのか。これを人事制度という形で具体的に説明できることが必要です。
例えば、就活生が応募に来たときに次のように説明できたらどうでしょうか。
「当社の初任給は○○円です。その後、社員として成長していくことで賃金が増えていきます。また、その成長とは社内で誰かを押しのけ、勝ち上がるような出世競争ではありません。当社は社員全員が一緒に成長していくことを目的しています」
「社員全員が成長することで業績が向上し、その結果として全社員の賃金が一緒に上がっていく企業です。それが全て仕組みになっており、社員のみなさんへの約束になっています。だから、自分で40年間のモデル賃金を設計できます」
このような説明ができる企業であれば、成長に意欲的でチャレンジ精神がある学生が応募してくるでしょう。そういった学生の割合は、実は決して少なくありません。
冒頭で話した通り、これからの日本企業は完全に2パターンに分かれます。
ひとつは、初任給は高額だが、その後の賃金がどのように増えていくのか説明できない企
業。もうひとつは、初任給は高くなくても、入社後に社員として成長することで賃金がどう増えていくのか、会社全体の仕組みとして説明できる企業。
このどちらにも属さない企業は、新卒採用が非常に困難になっていくと考えた方が良いでしょう。
積極的で前向きであり、自分の人生をしっかり考え、挑戦できるような学生を採用したいでしょう。そういう学生を、仕組み(人事制度)をアピールして採用していきましょう。
今、この中小企業に相応しい学生を採用できるチャンスが来ています。そのチャンスを生かせるのが人事制度です。特に、後者のような中小企業には必要になります。入社後の将来を示すための「人事制度」をつくることができるのが「成長塾」です。「新卒が採用できない」とあきらめてしまう前に、この成長塾にお越しいただき、人事制度をつくってください。
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第300話 AIで生産性向上は限界があります
2026-03-18 [記事URL]

最近、AIを活用している会社が増えてきています。その目的の多くは「生産性の向上」でしょう。
しかし、ここで生産性を計るための「生産性指標」を正しく理解できていないと、AIを導入しても思うように生産性が上がらず、その事実に後になって気づく可能性があります。
これまでの生産性指標は「1人当たりの労働生産性」でしたが、今は「1時間当たりの労働生産性(時間粗利)」に変わりました。
これは「社員1人あたりが1か月に稼げる金額」から「社員1人が1時間あたりに稼げる金額」へ基準が変わったことを意味します。つまり、生産性の向上は「1時間あたりの粗利」が増えたことを指すのです。
AIを活用するとさまざまな仕事の時間が短縮できるため、1時間当たりの粗利が増える可能性は十分あるでしょう。しかし、ただ時間を短縮するだけでは生産性向上に限界があることに、やがて気がつくはずです。なぜなら、仕事の時間がゼロになることはないからです。
その一方で、生産性をエンドレスで高める方法があります。その方法とは「粗利自体を増やすこと」です。もし粗利を増やすことができれば、「時間粗利」を無限に高めていくことが可能になります。
日本で年収が高い会社のランキングが発表されることがありますが、これらの会社の共通点は「1時間当たりの稼ぎ」、つまり「時間粗利」が高いという点にあります。
これからAIを活用して生産性を向上させようとする会社は、必ず「時間粗利」を分析して計測を続けてください。重要なポイントは「粗利を増やすこと」と「時間を短縮すること」を同時に改善することです。
これまで誰も手掛けていない分野や方法で粗利を増やすことは、人間だからこそできる仕事です。これは、AIにはできません。「時間粗利」を高めたい会社は、社員が顧客のニーズをつかみながら、新しい商品やサービスを提供する動きをすることが、最も生産性を向上させる方法であることを知ってください。
そのためには、社員の成果の「月間粗利益」でなく「時間粗利」で評価する時代が来たとお考えください。
成長塾では、この「時間粗利」を計測し、向上させる仕組みをつくることが可能です。ぜひ今という時代の節目に、社員を成長させ、「時間粗利」を高めることができる「成長塾」にお越しください。
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第299話 激動の時代に経営計画書はなぜ役に立たなくなるのか?
2026-03-11 [記事URL]

社外の経営環境で混迷を極める現代においては、もはや1年先の経営環境を予測することは不可能でしょう。しかし、それでもこの予測不可能な経営環境を見据え、毎年経営目標を実現するためには何をすればよいのか、組織全体で考えることは決して無駄ではないと思います。
そこで活用するのが、経営目標実現に向けて取り組む内容をまとめた「経営計画書」です。実際、経営計画書をつくるために経営幹部が集まって合宿をしている会社もあります。それは、会社の方向性を全員で考えるという意味では、決して無駄な時間ではないでしょう。
しかし、経営目標の実現で最も大切なのは、激動する経営環境に合わせて経営幹部または経営者として何をしたらよいのか、常に状況判断しながら実践することです。
経営計画書はスタート段階から適宜見直ししていくことが必要でしょう。少なくともその経営計画書の中にある、経営目標を実現するための「やるべきこと」は、最低でも3か月ごとに見直ししていく必要があります。
もし経営計画書に記載されている「やるべきこと」をやりきったが、経営目標に近づくことはなかったという場合、ある経営判断が必要です。それは、その「やるべきこと」を新しいものに見直しすることです。「やるべきこと」をやっていても成果が上がらないのであれば、そのまま1年間続けることは考えられません。
私は前勤務先の魚力で経営計画書をつくったことはありませんでしたが、その代わりに「成長シート」を活用していました。社長・経営幹部は、3か月ごとに「やるべきこと」をやっていたかどうか成長シートで評価し、その上で実際に経営目標に近づいているかどうかまで分析しながら経営をしていました。「あれもこれも行う」という生産性の低い業務の仕方はしていなかったのです。
成長シートには経営目標の実現に向けてやるべきこと(重要業務)を記載します。もし、経営目標の実現に近づいていないのであれば、この重要業務を見直しして、重要業務を適宜入れ替えていました。このように、社内外の環境変化に合わせて見直しできる仕組みがあったことで、年商3億円から176億円になっても組織的に混乱することもなく、経営者と幹部は常に余裕を持って組織運営ができたといえるでしょう。
経営計画書がある方は、その計画書に記載された「やるべきこと」を「成長シート」に盛り込んで、3か月ごとに見直ししてください。経営計画書がない方は、経営者や経営幹部がこれから3か月の経営環境の変化を見極めて、何をしたらよいのかを成長シートに記載して経営をしてください。
環境が激変する今の時代においては、経営計画書よりも成長シートをつくって運用することの方が100倍生産性高く経営目標を実現することができるでしょう。
この経営者・経営幹部の成長シートのつくり方を学んで実践したい方は、ぜひ成長塾にお越しください。また、経営者の飛躍的な生産性向上を実現したい経営者は、TTM(ティーティーエム)研修へご参加ください(TTM研修の詳細は下記リンクをご覧ください)。
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第298話 人事制度成功の条件は社員に説明できること
2026-03-04 [記事URL]

人事制度成功の条件は、社員に説明できることです。
この条件を、重く受け止めていない経営者は意外と多いかもしれません。多くの経営者は「人事制度をつくりさえすれば、そのすべてを社員に説明できる」と考えていますが、実際に人事制度をつくってから社員に経営者が自分の言葉で説明できている会社は、数パーセントといってもいいでしょう。
そして、社員に説明するうえで大事なポイントが2つあります。
1つ目は、社員の今の「評価」や「成長」がどういう状態であるかをフィードバックし、さらに成長するためにはどうしたらよいかが説明できることです。
2つ目は、今から来年・再来年・5年後・10年後と成長していった場合、昇給や賞与がどれだけ増えるのかが説明できることです。
この2つが説明できなければ、社員の疑問や不安を解消することはできません。人事制度は社員のためにつくります。つまり、社員の今分からないことや不明なことに、すべて答えられることがとても重要です。
その大きなポイントが、今の成長段階とこれからさらに成長していくにはどうしたらいいのか、そしてその成長によって昇給や賞与がどれだけ増えるかどうか社員が分かることです。
特に、評価と昇給・賞与は完全に連動していなければなりません。これがはっきりと分かることで、社員は会社の教育に従って成長し、その結果として高い昇給や賞与を受け取ることができるようになるのです。
この2点に万が一答えられないのであれば、人事制度をつくることは逆に社員の不平不満を大きくすることになります。
これから人事制度を社内に発表しようと考えている経営者は、この説明が本当に可能であるかどうか、一度確認してください。
そして、この説明は当然ながら、経営者自身の言葉で説明できなければなりません。万が一、今ある人事制度ではこうした社員の質問や悩みに答えることができないとすれば、それに答えることができる人事制度に早期に見直しする必要があります。
そのような人事制度は、弊社が開催している成長塾でつくることができます。成長塾のお申し込みは簡単です。
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第297話 「賃上げ5%」よりも大切なこと
2026-02-25 [記事URL]

今年も、4月に向けた「賃上げ」に関するニュースが増えてきました。あるアンケート調査によると、日本の会社の約8割が賃上げを予定しているといいます。
もはや今の時代、賃上げをしない、またはできない会社では社員の定着・成長を期待することはできないといえるでしょう。
たとえ今働いている社員が仕事にやりがいを感じ、やる気があったとしても、このまま賃上げされないとすれば、自分の将来を不安に感じるのは間違いありません。
そのため、去年初めて耳にした「防衛的賃上げ」という言葉のように、やむを得ず賃上げをする会社が増えるかもしれません。防衛的賃上げとは、業績が良くなくても物価高などの外部環境に押されて、社員が辞めないよう「守りのため」に行う賃上げのことです。
「賃上げすれば社員は喜び定着するだろう」と思って実行するかもしれません。しかし、この防衛的賃上げは経営者として本来やってはいけない行動です。会社の業績や利益の裏付けがない賃上げは、会社の存続を危うくしてしまうからです。
たしかに、賃上げしてもらったら社員は喜ぶでしょう。そして次のように思うはずです。
「いい会社だ。来年もぜひ防衛的賃上げをしてもらいたい」
しかし、残念ながら防衛的賃上げをする会社は「本当にいい会社」とはいえません。
本当にいい会社とは「たとえ5%賃上げをしても、しっかりと利益を残せる会社」です。会社はゴーイング・コンサーン、つまり継続して存続していかなければなりません。そのためにも、社員を継続的に成長させ、会社の業績を上げていくことがとても重要です。
そこで、今の時点で社員に対し「今年度この目標を達成したら、来年は5%賃上げします」といった宣言をしなければなりません。このときの目標は会社全体の目標です。
この宣言により、社員は次のように思うでしょう。
「5%賃上げを実現するために、みんなで一緒に成長しよう」
個人の目標ではなく会社全体の目標を示すことで、経営者の持つ「全ての社員を物心両面で豊かにしてあげたい」という願いと、全く同じ方向性の想いを社員も持つようになります。
「みんなのために」と思って成長する社員は、今までの成長とはまったくけた違いになります。そして、そこには「教え合い」「協力し合う」といった素晴らしいパワーが生まれていくのです。
上からの管理や指示といったマネジメントだけで社員を成長させるのではなく、社員自らが「成長したい」と思うようになること。そのうえで「みんなで一緒に、物心両面で豊かになろう」という目的に向かって、全ての社員が成長していけるようにすることが大切です。
この想いは、言葉ではなかなか伝わりません。しっかりとした「仕組み」をつくることが必要です。その仕組みが「人事制度」です。人事制度とは、評価や賃金の決め方を明確にし「どう成長すれば、どう報われるか」を見える化する仕組みのことです。
社員が一緒に、物心両面で豊かになれる人事制度をつくりたい方は、ぜひ弊社の「成長塾」にお越しください。
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第296話 いい高校、いい大学、いい会社の神話の崩壊?
2026-02-18 [記事URL]

多くの人が人生の進路を考えるとき、周囲から「いい人生を歩むためには、いい高校に入り、いい大学へ進学し、そしていい会社に就職することが大切だ」と聞かされてきたかもしれません。
以前は、良い会社に入ることが人生のゴールで、それによって安泰な人生を送れると信じられていました。しかし、時代が変化する中で、私はその考え方は正しくなかったことが分かりました。その理由は定年後に実感することになります。それを実感したうちの一人が私です。
現在は、基本的に65歳で「定年」となります。65歳を過ぎた世代の方々に聞いてみると、大企業では65歳で定年退職し会社を去るケースがほとんどでしょう。
ここで人生の道が二つに分かれます。「これまで頑張って働いてきたからと言ってリタイアする人」と「さまざまな理由で他の会社で仕事を探す人」です。
さまざまなアンケート結果によると、65歳以降も働いている人の「人生における満足度」は、働いていない人よりも高い傾向があります。これは大企業出身者か中小企業出身者かという違いを考慮していませんが、一つの傾向として参考にできるでしょう。
特に中小企業の場合は、65歳を過ぎても社員として継続雇用される場合が多いです。事実、経営者から「定年後の社員の評価や処遇」に関する相談が多くあるからです。
65歳を過ぎても今まで働いていた会社で継続して仕事ができる、いわゆる「終身雇用」であれば、その会社で大先輩として扱われ、尊厳を持って好きな仕事を続けられる利点があります。
しかし、大手企業出身者の場合は、定年後も継続して勤め続けられることは基本的にありません。新しい就職先が見つかったとしても、前職の功績は評価されることはないため、尊厳を持って働き続けることは難しいでしょう。
これまで、弊社が行っている「成長塾」を修了された企業は1,400社以上ありますが、その中で65歳以上の雇用をしている企業は既に6割を超えています。まだ65歳以上の社員がいない場合もありますので、この割合はこれから増えることが予想されます。
大切なのは「その人たちは元気に働いているか」です。これまで「成長塾」を受講した全ての経営者は「元気に働いている」と答えています。そうした65歳以上の社員を継続して雇用するには、企業として「定年後も安心して働き続けられる仕組み」が必要です。
例えば、社員としての成長をいつでも確認できる「成長シート」があれば、定年後の社員も成長することができます。さらに、その成長に見合う賃金(成長給)を支給する仕組みがあれば、社員は終身雇用で安心して働き続けることができるのです。
終身雇用は大手企業では難しく、中小企業だからこそできることがお分かりいただけたかと思います。65歳を過ぎた方々から、中小企業に就職したことで老後を輝かしく、年金の心配もせずに元気に過ごすことができ、幸せを感じているという話を多く聞いています。これは中小企業の良さであり強みです。
人材獲得が難しい時代だからこそ、中小企業の良さを大きくアピールして、採用力を高めてください。そして、65歳以降の雇用にあたって、評価や賃金で悩まないためにも、さまざまな働き方に対応できる人事制度をつくることが必要です。人事制度をつくりたい方は、どうぞ成長塾にお越しください。
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第295話 歩合給は社員をダメにする
2026-02-11 [記事URL]

今、P生命保険会社の「歩合給」の問題がクローズアップされています。私はこれまで1,400社以上の人事制度の構築支援を行ってきましたが、営業社員がいる会社の60%以上は歩合給を支給されていました。
「営業なくして事業なし」です。確かに間違ってはいないでしょう。しかし、営業社員だけで会社を運営しているわけではありません。さまざまな職種の社員が関わり、その総合力によって会社を運営しています。
それなのに、営業社員にだけは歩合給を支給しています。そのため、他の職種の社員はあまり良い気持ちで営業社員に協力することはないでしょう。
一番問題になっているのは、歩合給の支給額が高い営業社員ほど勤務態度が良くないという事実です。本来、勤務態度は上司の指導を受けて守っていくものです。しかし、この歩合給があることで、上司の指導に従わない社員が生まれてしまいます。
上司の指導に従わないことは社員として決してあってはならないでしょう。ところが、上司の指導に従わなくても高い成果を上げることができれば高い歩合給になります。そして、こともあろうに、その成果の高さから「素晴らしい社員」と社内で評価される可能性もあるのです。
これではもう全員一丸となって組織運営をすることはできません。多くの会社で、社員には守ってもらいたいことがあるはずです。しかし、そういったことを守らなくても「優秀な社員」と評価をされてしまうのであれば、営業社員のみならず他の社員も、やがてその守るべきことを徐々に守らないようになるでしょう。これがいつしか不正を生み出す温床になるのです。
「歩合給をすぐなくすことは難しい」という経営者の本音も分かります。しかし、歩合給の高い社員は社内で問題を起こす可能性が高く、定着する確率は低いという現実もあります。社員を物心両面で豊かにしたいという経営者は、今すぐこの歩合給を段階的に廃止する計画を立てていくべきでしょう。
もちろん、歩合給を支給している社員が決して不利にならないようにすることも、とても重要です。すべての職種の社員が一緒に成長し、人間としても成長していく。そのためには「経営者の考える優秀な社員」へと社員を成長させていくことが必要です。これを社員に示すためのツールとして「成長シート」が必ず必要になります。
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第294話 部下指導に絶対必要なもの
2026-02-04 [記事URL]

上司は、日々自分の部下を成長させるために「部下指導」に取り組んでいます。このとき、多くの会社は「全ての上司には部下指導のための『マネジメントスキル』を身につけさせなければならない」と考えます。
ここでいうマネジメントスキルとは、部下の指導の仕方や目標管理の方法など、部下を管理・育成するための技術全般のことです。マネジメントスキルによって全ての部下を成長させることができれば、それはとても素晴らしいことでしょう。
しかし、部下一人一人によって今の成長段階やこれまでの経験は全く異なります。どれほど豊富なマネジメントスキルを上司が身につけていたとしても、全ての部下を同じ方法で成長させることは不可能です。
部下指導に必要なスキルは現場で実践することで徐々に身についていきます。上司が「学んだマネジメントスキル通りに指導しても部下が成長しなかった」と嘆くことがあってはならないでしょう。
そもそも、マネジメントスキル以上に大切なことがあります。それは、部下の「成長のゴール」を示すことです。つまり、多くの会社が上司に対して部下をどこまで成長させるのか、その目標を明らかにしていません。そのため、それぞれの上司が自分の経験だけで部下を指導していることがあります。これでは上司によって部下の成長スピードに大きな違いが出てくることは間違いありません。
部下指導には必ず最初に「どこまで成長していけばよいか」というゴールを、上司と部下で共通認識にする必要があります。部下が考えている成長のゴールと、上司が考えている成長のゴールが一致していることで、部下指導はとても楽になるからです。この成長のゴールを会社で決めていないまま部下指導をさせている会社では、上司は部下を成長させることに大いに苦しむでしょう。
部下を持つようになった上司に、初めに示すべきものは「部下の成長のゴール」です。そして、そのゴールを基に部下指導をすることを上司と部下の両方に伝えます。
上司の指導は部下の成長を支援するためのものであると分かれば、どれほど部下指導が有効になるかお分かりでしょうか。上司は部下を成長させる指導が何であるかが明確になり、部下もその成長のゴールを確認しながら上司の指導を受け入れるようになります。
まずは会社として「成長のゴール」を示してください。私たちはその成長のゴールを、社員それぞれの成長度合や求めているプロセスを整理して見える化した「成長シート」で明らかにすることができます。
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