株式会社伍魚福様(高級珍味製造卸 兵庫県)

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株式会社伍魚福様(高級珍味製造卸 兵庫県)


すでに導入していた人材育成手法による上司間の評価の甘辛の問題と、従業員の納得度の低さを改善するため、成長塾を受講し人事制度を学ばれた株式会社伍魚福 代表取締役社長 山中 勧氏に、その経緯と効果について詳しく伺いました。

●会社プロフィール
社名 株式会社伍魚福(ごぎょふく)
代表者 代表取締役社長 山中 勧(やまなか かん)
社員数 75名(2021年3月1日時点)
所在地 神戸市長田区野田町8-5-14
事業内容 高級珍味製造卸
URL  http://www.gogyofuku.co.jp

 

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1.お酒に合うエンターテイニングフードを提供

―― 伍魚福の会社概要をお聞かせください。

毎日の食卓をちょっと豊かにする全国各地の伝統的な酒の肴、世界の高級珍味、新発想のオードブル、くぎ煮・チーズ・生ハム・からすみなど、お酒に合う約400種類の「おいしさの歓び」をお客様にお届けするエンターテイニングフードメーカーが伍魚福です。

当社はおいしさに絶対の自信を持っています。例えば、長きに亘って売り上げトップに君臨する看板商品のひとつ「一夜干焼いか」は、国産の生のスルメイカからつくります。水揚げされた新鮮なイカを素早くさばき・開いて、ボイル・味付け・乾燥させ「ダルマ」と呼ばれる半製品の状態にします。イカをさばく工程は寒い季節でも、手作業でしかできません。さらに、やわらかな食感と噛むほどにじんわりしみだす旨みは、当社独自の製法と職人技ならではです。温度調節しながら直火で炙り、その後、イカを鉄板に挟んで高温で焼く二度焼きで香ばしさと独特のしっとり感を引き出します。味の決め手となるのは、焼いたイカを裂いた後の二次調味。イカの状態や厚みを見極めながら味を調節する技術は、熟練の職人だからこそできる技です。

こうした当社のエンターテイニングフードは阪神梅田本店「KOBE伍魚福」ほか、全国のスーパー、百貨店、酒販店、コンビニエンスストア、自社のオンラインショップや大手ネットショッピングモールでご購入いただけます。国内200以上の協力工場とともに素材と製法にこだわり、おいしさを追求する伍魚福は、これからも唯一無二の味わいや新しい食文化を創出し続けてまいります。


従業員はもちろん、お客様や協力会社にとっても「面白い」をキーワードに展開。同社はエンターテイニングのスパイラルを回すことで、地域社会や食品業界、社会さらには日本にまで良い影響を与えたいと考えている

―― 山中社長の経歴をお聞かせください。

まず、当社は私の父と伯父が一緒に始めた会社です。私自身は事業承継を前提に東京の大学に進学し、大手商社に就職して商売のイロハを学びました。本当は経営のことを勉強するためにMBAを取得したかったのですが、阪神・淡路大震災の発生もあってそんな間もなく1995年に地元へ戻って伍魚福に入社しました。

入社2年目からは営業部長に就任。現場の陣頭指揮に携わりつつ、地域の経営者団体の勉強会などに参加しながら地道に経営を学んできました。社長に就任したのは2006年。以来、神戸から珍味、つまみ、惣菜、酒の肴などのエンターテイニングフードを日本全国にお届けする仕事にまい進しています。

2.評価に関する公平性への納得度が低い

―― 成長塾受講のきっかけをお聞かせください。

ワンマンで会社を切り盛りしていた父が、息子に会社を譲る前に「このままではまずい」と思ったらしく、2000年に著名な人材育成手法を導入しました。

ただ、人を評価する物差しとしては従業員からの納得度が低くかったため、改善の必要性を感じていました。

―― 人材育成手法と改善の必要性について詳しくお聞かせください。

その人材育成手法は経営理念から中期計画、年間計画、部門計画、月間・週間計画の目標をセルフマネジメントノートに落とし込み、上司と部下でそのノートを見ながら目標達成のすり合わせを行って、個々の目標シートに基づいて従業員の成長を促すというシステムです。

ノートを見ながら上司と部下が会話する仕組みは非常に機能していて、従業員が自主的に考えて行動するシーンは増えていったと感じました。

しかし、上司と部下という関係性を重視して現場に任せ過ぎたせいか、個人の考え方によって評価に差が生じるようになってきました。目標を厳しく高く設定する人、逆に目標を緩く低く設定する人がいたり、評価する上司のレベル間にも差があり、評価に甘い辛いが見られるようになっていたのです。

それが明らかになったのは、従業員意識調査の結果からです。当社では年一度、従業員意識調査を実施していたのですが、そこで評価に関する公平性への納得度が一様に低いことが分かりました。目標が高い従業員は一生懸命に業務に取り組んでいるのに昇給しない、そんなに働いている感じがしない従業員なのに目標が低いために昇給していくという状況に、従業員は納得していませんでした。

もちろん、公平な評価を行うために役職者を集めて真剣に議論しましたが、そう簡単には上司の感覚的な部分の「さじ加減」は変わりません。何か良い改善策がないかと思案していました。

3.昇給・賞与決定の「可視化」ができる点に魅力

―― 成長塾との出会いをお聞かせください。

人事に関する本を読んだり、セミナーに足を運んだりしましたが、なかなか改善につながるような策は見つかりませんでした。

そんなとき、会長職に退いた父から紹介されたのが松本先生の小冊子でした。読み進めてすぐに面白いと思いました。従業員ごとの目標シートではなく、部門統一の成長シートを用いることで昇給・賞与の「可視化」ができる点に魅力を感じ、求めているものはこれだと感じました。

「善は急げ」と、2016年8月に東京で成長塾を受講。その後、本格的に導入したいと思い、幹部2人とともに大阪で開催された成長塾を再受講しました。成長塾の人事制度の運用は2017年の3月からです。一年間の仮運用を経て、2018年から本格的な運用を始めました。

⇒成長塾についてはこちら

4.成長シートと目標シートのハイブリッド型で運用

―― 新たな人事制度を導入するにあたって従業員の反応はいかがでしたか。

最初は非難轟々でした。まったく新規に人事制度を導入する会社ならすぐにマッチすると思いますが、当社の場合、部下が上司と相談しながら自身の成長を目指すこれまでの目標シートも継続したいと思っており、併用するのが前提でした。すると日々の仕事のセルフマネジメント部分と、部門内で統一したはずの成長シートとでは異なる評価が多々あることが判明。目標シートに立てた自分の目標を達成することが評価につながるはずが、自分の業務とはあまり関係ない項目が記載されている成長シートで評価されることになり、従業員の納得度はさらに低下。現場が混乱する事態となってしまい、可視化どころか、まったく先が見えない状況でした。

もちろん、そのまま併用したわけではありません。そもそも私は営業関係のことは熟知していましたが、販売管理、カスタマーサービス、社内システム、物流関係など、すべての業務を把握しているわけではありませんから、成長シートを運用するには各部門の業務を洗い出すことが肝心だと考えました。

そこで、業務の可視化のため、従業員に対して現在携わっている業務内容や重要業務のアンケートを実施。これにより、部門ごと従業員ごとの重要業務や知識・技術などは大雑把ではありますが把握できました。成長シートには、それらを共通言語化して入れたのですが、双方の相反する部分が埋められませんでした。

結局、納得度は低くてもこれまでの人材育成手法による目標シートは長年の運用で完成されていましたから、新たな成長シートとの連動性や整合性を調整するのは困難だという結論に達しました。そこで、思案を重ねて行き着いたのが現在のスタイル、成長シートと目標シートのハイブリッド型です。簡単に言うと、成長シートのなかに目標シートの達成度合いを問う項目を設け、成長シートで評価する仕組みにしました。

これで人事制度は完成というわけではありませんが、ベースの成長シートがあって個々の目標シートが連なるスタイルにしたことで、何とか連動性や整合性は調整できました。とりあえず現在は、上司も部下も成長シートと目標シートの内容を理解したうえで、適切な運用ができています。

5.成長塾の考え方をベースにした職場環境改善で残業時間を削減

―― 人事制度の導入後、どのような定量的効果を得ることができましたか。

導入直後の2017年3月 ~ 2018年2月をBefore、2020年3月 ~ 2021年2月をAfterとし、成長塾受講前後を比較した定量的成果を以下に示しました。

―― 定量的効果のなかで人事制度の恩恵と言えるものはありますか。

もちろん、すべてに成長塾の人事制度が影響しているとは思いませんが、2020年3月~2021年2月期に達成した過去最高の売上高や労働分配率は、従業員の頑張りの影響だと考えています。

もっとも大きな恩恵と言えるのは、成長塾の考え方をベースにした職場環境改善による残業時間の削減かもしれません。

実は環境整備に力を入れ始めてから従業員が望む働き方は、少数精鋭で多くの賞与を得るよりも、多少賞与が減っても仕事の負担を減らして休みを取得できる方だということが分かりました。当社としても従業員が疲弊してしまったら困りますから、新卒や中途を積極的に採用する人材投資に注力。2017年3月~2018年2月と現在とでは10人ほど従業員が増えています。

さらに、1日8時間が基本ですが、出勤時間が選べる時差出勤制、育児休暇・介護休暇の導入、ICカードによる勤怠管理、在宅勤務の推進など、従業員のライフプランを優先する働き方の環境を整備。こうした取り組みが相まって、残業時間の削減につながったのだと思います。

おかげさまで、多様な働き方や仕事と生活の両立に先導的に取り組んでいる「ひょうご仕事と生活のバランス企業表彰」の2020度受賞企業にも選ばれました。

6.昇給・賞与を明確に説明できる

―― 定性的効果についてはいかがでしょうか。

成長塾で構築した人事制度により昇給・賞与を従業員へ明確に説明できるようになった点、まさに可視化できたことが大きな効果です。実際、昇給・賞与の決め方やその計算の仕方などは、すべて明文化し資料として従業員に渡しています。

例えば賞与原資に関しては、住宅ローンの返済など従業員の生活保障的なところも考慮し、過去の支給実績をベースに月額200万円を定額で計上。よほどの赤字でない限り、営業利益ゼロでも賞与として年間2,400万円を支払うことにしています。これに営業利益の21.5%を加えた額が賞与原資となります。21.5%は半端な数字ですが、この数字と月額200万円を足した金額が営業利益の約3分の1となる計算で設定しました。

また、従業員ごとの賞与の増減幅が緩やかになったと思います。目標シートだけの頃は、個人成績によって極端に差が出てしまっていたため、社内が殺伐とした雰囲気のときが多々ありました。しかし、成長シートを導入してからは、個人の目標よりも会社全体の売り上げアップが目標となり、情報共有やチームワークも評価されます。結果的に賞与の極端な増減がなくなり、チームとして助け合う意識が高まりました。

7.従業員とのエンゲージメントで80点を目指す

―― 甘辛評価や納得度といった課題は解決されたのでしょうか。

もちろん、会社で統一して評価できる成長シートにより、上司による評価の甘辛はなくなりました。従業員の納得度についての意識調査はこれからですが、当社はエンゲージメントの調査ツールを導入しており、それである程度の把握は可能です。

実際、調査ツールによる最近の月1回のエンゲージメントでは約70点を獲得しています。ただ、当社としては目標を高く設定しておきたいと思っており、今後は80点を目指して取り組んでいくつもりです。

8.やりながら悩んだ方が解決は早い

―― 人事制度に悩んでいる企業に向けて、御社からアドバイスがあればお願いします。

「やる前に悩むより、やりながら悩んだ方が解決は早い」という松本先生の言う通りだと思います。

まずは成長塾を受講し、人事制度を導入することが先決。それにより、かならず課題は見つかります。その課題をひとつずつ解決してPDCAが回り始めたらしめたもの。可視化とともに、従業員の成長と会社の成長が見えてくるはずです。

―― 最後に一言お願いします。

私にとっては、成長塾の普及が社会貢献になるという想いがあります。

閉塞感がある今の日本、そして日本経済が良くなればという一心もあって、松本先生の考え方や成長塾をさまざまな方に紹介しています。そして、成長塾全国大会の登壇やこの当社事例も、良い日本にするためのきっかけになればという想いでお話をさせていただきました。

微力ながら今後も成長塾の普及に務めてまいりますので、引き続きよろしくお願いいたします。

株式会社伍魚福様、お忙しい中、貴重なお話をありがとうございました。


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